禁じられた遊び(トールケース)映画そのものよりも、
その音楽が有名な
「禁じられた遊び」。
音楽自体は小さい頃、両親にレコードで聞かせてもらい、併せて映画の内容も「両親を亡くしてしまった幼い兄弟が墓場で遊ぶ悲しいお話だよ。」と聞いていたので、随分暗い映画なんだろうなと、ずっと想像して今まできました。
けれども実際観た印象は、
確かに、戦争の影漂う悲しいお話なのですが
なんというか、やはりフランスぽいというか
ちょっとコメディチックであったりして
全てが悲しい色に覆われているわけではなく、
映画を通して覆っているのは、小さな小さな「恋」のお話。
しかも、私の親から聞いていたのは「兄弟」だったのですが、
全然兄弟ではないじゃないですか。
両親を亡くしたのは少女ポーレット(ブリジット・フォッセー)の方で
迷ってたどり着いたのが牧場一家、
そこで出会ったのが少年ミシェル(ジョルジュ・ブージュリー)だったのです。
この映画は、その二人の短くも温かなふれあいが描かれています。
もちろん、物語の影には戦争があり
テーマとしては、戦争への批判が込められているのでしょうけれど
決して悲しいだけではない映画でした。
その作品のイメージを作っているのが
主人公の幼い二人だというのはいわずもがな。
私は通常、子役にそんなに感情移入しないタイプなのですが
この映画の、少年も少女がとても素晴らしく
珍しく見入ってしまいました。
少女はおしゃまで女の子らしく振る舞い、
少年は、その少女の願いを叶えてあげたくて懸命に動き回り
そこには、本当の、小さな小さな恋が流れていました。
その遊びが、十字架を汚すものであったとしても。
これが大人の恋愛だと、もっとシビアになってしまうか
逆に、だたのありふれた恋愛物語になってしまうかの
どちらかになってしまいそうですが
これが、この可憐な少女と純粋な少年の世界だからこそ
この名作が生まれたのだと思います。
ちなみに、ヒロイン役のブリジット・フォッセー、
彼女は成人後、あの「ニュー・シネマ・パラダイス」で
少年が恋した少女の大人役として出演しています。
時代の流れを感じますね~。
最後に、こんなところで値段の話をしてすみません。
上記画像ジャケ、このタイプが好きなので
これを使わせていただいておりますが
マウスオーバーするとamazonで3,990円と出てきます。
けれども他のジャケ版ですと、新品で500円で出ているようなので、
気軽に手に入る作品となっています。
一家に一枚、家族で観て語り合っていただきたい作品です。